第2回「明治維新の先駆け 水戸藩 その歴史を辿る!―水戸には歴史がつまっているー」
東京という大都市に近く、一方で地方に拠点をおく茨城大学村上ゼミ。
そのビジョンを、村上ゼミスタイル 2021 には、こう記している。
「志は世界 目線は地元。地方に生まれ、地方を考え、この国の未来を作る」。
これを達成するため、11 期生が始めたのが、地方に学び 地方を知る!「地方ゼミ」。
コロナ禍で県を超えての活動が禁止となり、テレビ局や新聞社、広告代理店など、東京のメデ
ィア関係会社への見学ができなくなってしまった、だが、それを逆にとり、今は足元を学ぶ。
地方国立大学の学生だからこその気づき、学びを見つけようとするものである。
2022年4 月 23 日(土)に開かれた第 2 回地方ゼミは、茨城大学のある水戸市がテーマ。
訪ねたのは、水戸の幕末から明治維新にかけての史跡、弘道館、東武館、保和苑だ。
参加したのは、村上先生、ゼミ生 4 名、ポスターを見て申し込んできた新 1 年生 4 名。
今回の 3 か所は、幕末から明治維新にかけて、大きな役割を果たしたところだ。
弘道館は、水戸藩第 9 代藩主徳川斉昭が、天保 12 年(1841 年)に開設した日本最大の藩校で
ある。ここで生まれ、育まれた思想が、天皇中心の国家思想、尊王攘夷、「水戸学」だ。水戸
学は幕藩体制から明治維新、その後の国家創りのバックボーンとなった。弘道館から、水戸は
徳川御三家のひとつでありながら、維新の先駆けとなった。
東武館も斉昭によって建てられた。千葉周作が創始し、幕末、坂本龍馬、清河八郎、新選組、
藤堂平助、山南敬助、伊東甲子太郎らが学んだ北辰一刀流の系譜を継承している道場である。
現在の建物は第 2 次世界大戦後に建築された重要文化財だ。
保和苑は、大悲山保和院桂岸寺に隣接された日本庭園である。この庭を愛した徳川光圀によ
り「保和園」と名付けたのが始まり。水戸藩士の墓地には藤田東湖など幕末の志士の墓が建て
られている。また、維新に先駆けること 6 年前、1862 年、佐幕派の大老、井伊直弼を水戸藩
士が襲った桜田門外の変。その挙に参加した水戸藩士。その 2 年後、1864 年に挙兵し、鎮圧
された「天狗党」の志士たちの集団墓地。彼らを祀った回天神社がある。
弘道館、保和苑では、歴史アドバイザー水戸に依頼し、ボランティアの方にガイドをお願いし
た。
東武館では、範士の高山陽好先生から北辰一刀流の講義を受けた後、真剣を使っての演武を
見学。その後、実際に木刀を振るという、貴重な経験をした。
「面!!」「残心!!」。
最初は小さかった学生の声が、素振りを何回も繰り返すうちに、大きく力のある声へ変わっ
た。ランチはオムライスが有名な「花きゃべつ」。水戸名物の納豆を使った「納豆オムライ
ス」で知られる。ふわふわオムレツのなかに、トロトロの納豆が入る。
「納豆と卵は、合う!」と、筆者の感想。
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