稲増一憲著「マスメディアとは何か」
村上ゼミの毎月恒例、課題図書。毎月1冊、村上先生が選出した本を読み、章ごとの100字要約と1000字感想を提出しています。今回紹介するのは、2023年冬休みの課題図書です。
稲増一憲著「マスメディアとは何か」(中公新書)
著者は、東京大学文学部卒業後、武蔵大学社会学部助教、関西学院大学社会学部准教授を経て、2018年より同大学社会学部教授関西学院大学社会学部教授となった。社会心理学、世論研究、メディア研究を専門としている。(『マスメディアとは何か』より)
「マスコミを信じるな」。ネットの浸透に伴い、高まるマスメディア不信。新聞・ラジオ・テレビ不要論まで語られ始めた。社会にとって、マスメディアとはどのような存在なのか。長年の研究成果をふまえ、SNS時代のメディアのあり方を問いなおす1冊。
―― 村上先生がこの本を選んだ理由は?
村上先生)冬休みの間に、読んでほしいと思った。本は薄めだが、内容がしっかりと詰まっている。『僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79 の仕事の話』と『仕事の問題地図』がスキルを身につけるために読んでもらうもの。『マスメディアとは何か』は、学問編。メディアについて学ぶ本を読んでほしかった。
また、12期はテレビ志望の人が多いけど、「実際にテレビってどんなものなの?」「新聞ってどういうものなの?」ってことを考えてほしかった。「テレビや新聞には力がある」って思ってる人は多いけど、どうして?って部分に真正面から向き合ってる。「本当は作り手の問題じゃなくて、視聴者の問題でもないか」というふうに。
―読んでみて(学年は当時)
4年・五十嵐宇応)メディアのない世界、マスメディアに頼らない世界というものは、この世界で自分1人だけで暮らすぐらいでしか起こり得ないものである。私たちはメディアに影響され、依存している状態にある。だからこそ、本書を通して、メディアの影響力やその役割などの知見を深めることが必要と言えるのではないか。
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